30年ほど前からでしょうか、あるアーティストのファンになりました。
仮にTさんとします。
私が知ったときは既に名の知れ渡ったアーティストで、
ただ私が知らなかっただけなのでしたが。

でもこの方の楽曲と声に魅了されたのはあまりに突然のことで、
それからのめり込むにはそう時間はかかりませんでした。

今までの私には考えられなかった事でしたが、
本音は私にもこんな情熱があったのかとかなり嬉しかったのを覚えています。

それからというもの暇さえあればこの方の音楽を楽しんでいました。

もちろんコンサートにも出かけました。
良い席だと夢うつつ、、、

そしてある時コンサートの帰りに立ち寄った老舗レストランに突如Tさんが
スタッフの方々と姿を現した時の　心臓の音、、ショックで止まるかと、、、

このレストランで同じ空気の下同席したのはその後数回ありました。

毎年のようにこのホールでのコンサート終了後には
当然のようにそのレストランに立ち寄るようになったのですが
ただその数年後にはこのホールで開催されなくなってしまったのは
返すがえすも残念でなりませんでした。

ある時、コンサートのチケットと一緒に”INVITATION　CARДが届き、
コンサート前の会場で、まだ私服姿のままのTさんとお会いできたという
（5人招待された中の一人で）素敵な夢のようなひと時もありました。

時は過ぎ、
そしてコロナ禍を通り抜けてきた今、、、

私は卒業を決意しました。

夫が他界した際もこの方の音楽．詩にどれだけ救われたでしょうか。
ただただ感謝の一言です。

でもそろそろこの殻から抜け出して、しっかりとこれからを歩んでいこう。

今度は遠くから静かに、今までの楽曲を聴きなおしながら
過ごしていければいいのかなと思うようになりました。

心の支えにもなってくれました。
詩からたくさんの勇気も貰いました。
たくさん幸せの涙も流しました。
心から感謝です。

そして

たくさんのありがとうをお返しします。

さあ

卒業です。

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